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ナレッジワーカーとしての学び方

⾃⼰成⻑の悩み

2024年08月21日

プラカルがユーザーとして強く意識しているのはナレッジワーカー

プラカルの開発に着手する前、弊社のプロジェクトチームでは、この新サービスの主なコンセプトを「思考とプロセスのコラボレーション」としていました。これはあくまで「コンセプト」です。そこで、もう少し具体的にプラカルというサービスが実現するものとして、次の2つを掲げたのです。

 ● ナレッジワーカーの自律を助けコラボレーションするツールを提供すること
 ● 思考とプロセスをアウトプットしやすい心理的安全性の高い砂場を作ること

プラカルが、そのユーザーとして強く意識しているのが「ナレッジワーカー」と呼ばれる皆さんであることがお分かりいただけると思います。ナレッジワーカーの皆さんの思考とプロセスをうまく可視化できれば、このコンセプトの実現に近づけるのではないか。そんなところからプラカルの事業としての具現化がスタートしたのです。

ナレッジワーカーとはナレッジ(知識)とワーカー(労働者)を合わせた造語で、「知識労働者」とも言われています。1960年代に経営学者のピーター・F・ドラッカーが自著の中で提唱しました。専門的な知識や経験を活かして知恵やサービスのような知的生産物を創り出し、企業に新しい価値を生む労働者を意味します。その特徴として、報酬よりも、社会的な影響や貢献度などに価値を置く点を挙げています。

ナレッジワーカーとして働くことについて考えてみましょう

ナレッジワーカーが専門知識を活かしながら付加価値のあるサービスを提供していく労働者だとすると、具体的な職種としては、コンサルタントやITエンジニア、データサイエンティスト、金融ディーラー、弁護士、デザイナー、コピーライターなどが該当します。習得した知識を活かしながら仕事の進め方を決めるため、自分で考える場面が多いのが特徴です。逆に言えば、人から指示を与えられた方が良いと思うひとにとっては、厳しい働き方だといえるでしょう。

対極には「マニュアルワーカー」があります。ナレッジワーカーの場合、仕事のルールはあるものの作業マニュアルは存在しません。顧客によって提供するものが違うため、基本的に自分で考えながら仕事を進めることになりますし、同じ業務内容でも、ひとによって仕事の進め方が違います。

一方、マニュアルワーカーとは、手順書通りに作業を進めていく労働者のことです。単純労働や肉体労働などがこれに該当します。誰がやっても同じ品質のものを提供しなければならないという職種では、このマニュアルワーカーが必須です。マニュアルの通りに行動するため、どの社員であっても、アルバイトやパート従業員であっても業務のプロセスが同じになります。マニュアルワーカー は、働く時間や仕事量を増やして生産性を上げる高度成長期に重宝されました。

ここ数年、日本政府が、第4次産業革命 [1]と呼ぶ動きが顕著になりました。単純作業をロボットやAIが代替できるようになり、人のやるべき仕事が見直されてきています。時代の流れを読み、本当に求められているものを生み出すこと、すなわち付加価値を提供することが、企業における成長戦略のひとつです。ナレッジワーカーは付加価値を生み出すために欠かせない存在であるため、注目が集まっています。

■ナレッジワーカーとして働くことで成長

ナレッジワーカーとして働く場合、さまざまなメリットが考えられます。自己成長の課題や悩みを抱えている皆さんは、以下に挙げる主なメリットについて検討してみても良いと考えます。

■専門知識や経験を活かして、新しい価値や解決策を創り出すことができる

自分の能力やアイデアが評価されることで、やりがいや自信を感じることができます。

■時間や場所にとらわれずに働くことができる

リモートワークやハイブリッドワークなど、柔軟な働き方が可能です。自分のライフスタイルに合わせて仕事をすることができます。

■継続的に学び続けることができる

ナレッジワーカーは、常に最新の情報や技術をキャッチアップし、自己研鑽する必要があります。そのため、知識やスキルを更新し、成長することができます。

■業務効率化や成果最大化が図れる

ナレッジワーカーは、自分の持つ知識や経験を社内の共有資産として捉え、それらを積極的に発見し蓄積し、共有し、活用することで、企業全体の生産性向上や従業員の教育促進などに貢献できます。

もちろん、ナレッジワーカーとして働きたいか否かは、向き不向きも

ありますし、皆さん各々の価値観や生き方などによって異なることは言うまでもありません。

ナレッジワーカーとしての学び方

ナレッジワーカーとして学ぶためにはさまざまな方法がありますが、ここでは本当に大事なことを3つだけ挙げておきます。どれも当然のことのようですが、常に意識することが大切です。

■自分なりの問題意識

周囲の問題にも関心を持っておくことが非常に大事です。常に問題意識を持ち、効率的な方法や解決策を探る姿勢が大切です。そのためには、ちょっとした問題でもメモやノートに記録し、あとから振り返ることが効果的です。

■ワークレビューを受けること

自分の仕事の成果や課題を他者からフィードバックしてもらうことで、自己評価や改善点を見つけることができます。人事考課のためのフィードバックも大切ですが、それとは直接関係しない自分なりの目標に対するフィードバックがあるとなお良いでしょう。

■論理的思考を身につけること

物事の本質を捉えたり、何を分析するべきかを考えたりすることで、知識を習得し、活用することができます。「ロジカルシンキング」で検索すると、世の中には便利なツールがたくさんあることが分かります。

プラカルには、これら3つの学び方を支援するような機能やツールがいくつか実装されています。これらは、ナレッジワーカーの自律を助けるという当初のコンセプトを具現化したものです。

ナレッジワーカーとナレッジマネジメント

ナレッジマネジメントとは、個人や一部のチームに蓄積された知識や経験を共有することで生産性や組織力、企業競争力を高める経営手法です。

ナレッジマネジメントを導入することで期待できる第1の効果は、放っておいては表に出ることのない個人の知識を、組織の財産として共有、活用できる点だと言われています。どんな組織にも特別に優れた知識を持つ人材がいます。その秘訣を皆で共有して、全社的な営業成績の向上につなげることができるという考え方です。

第2の効果として、ナレッジマネジメントを通じて、「学習する組織」を作ることができる点が挙げられます。「学習する組織」とは、知識の提供、提供された知識の習得、新しい知識の創造に積極的な組織のことです。また、知識の提供などは孤立したものではなく、知識の提供、その習得、新しい知識の創造が一連の活動として行われていきます。そして、この活動が途絶えることはありません。

かつては終身雇用を前提とした働き方をする人が多く、一部の人たちに知識が偏っていても困ることはありませんでした。 しかし、今は人材の流動化が激しいため、知識やノウハウが属人化したまま従業員が辞めてしまうと、業務上の支障が発生する恐れがあります。また、ワークシェアリングといった働き方も登場し、働きやすい環境を整えるうえでは、今まで以上にノウハウの共有が重要になってきました。

そこで、企業とそこで働く個人が保持している知識や情報、ノウハウなどを組織全体で共有し活用できるように整備することが重要です。ナレッジの体系的な管理・共有により柔軟な人材の移動に対応できるようになるだけでなく、より多くの情報に効率的にアクセスできるようにもなるため、ナレッジワーカーの生産性向上にも期待できます。

プラカルは、ナレッジワーカーの自律を助けると同時に、タスク管理や目標管理を通じ、チームコラボレーションすることですべてが好循環することを狙っています。専門知識を活かしながら付加価値のあるサービスを提供していくというチームには、ぜひ一度プラカルを利用していただきたいと考えています。


[1] https://www5.cao.go.jp/keizai3/2016/0117nk/n16_2_1.html

この記事の執筆者
データ・アプリケーション
Placulマーケティングチーム
経歴・実績
株式会社データ・アプリケーションは、日本を代表するEDIソフトウェアメーカーです。設立は1982年、以来EDIのリーディングカンパニーとして、企業間の取引を円滑に効率化するソリューションを提供しています。1991年からは日本の標準EDIの開発やSCM普及にも携わっており、日本のEDI/SCM発展に寄与してきました。現在は、EDI/SCM分野のみならず、企業が所有していデータの活用についてもビジネススコープを広げています。ハブとなるデータ基盤提供を始めとして、さまざまな角度から幅広く研究・分析を行っており、その提言を通じて企業のDX推進を後押ししています。

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