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締切りが近づいてから気付くという状況から抜けだす方法

⾃⼰成⻑の悩み

2024年07月24日

チームコラボレーションにおける課題と解決のための仮説

プラカルの開発に着手する前、弊社のプロジェクトチームでは以下のようなチームコラボレーションに関する課題を抱えていました。

● どのツールでコミュニケーションするか
● どうやって共有タスクを管理するか
● どこでファイルを共有するか
● 誰が何をしているか見えない
● 自己成長につながっているかの不安

こうした課題認識は弊社のみならず、チームで仕事をする皆さんは多かれ少なかれ感じていると思います。

これらに対するソリューションがプラカルというチームコラボレーションプラットフォームです。プラカルでは、こういった課題を解決するため、ある仮設を立てました、それは、チーム内の業務計画や活動に関するスモールデータを可視化し、それに対するフィードバックやリアクションをもらうことで多くの課題を解消できるというものです。

チームコラボレーションを通じて個人が自己成長できるのでしょうか

チームコラボレーションに関する課題のひとつに「自己成長につながっているか不安」という項目がありました。

一般論として、仕事を通じて自己成長するためには、そもそも自分がどのような成長を望んでいるかを自身で明確にすることが大切だと言われます。例えば、技術的なスキルや知識を身につけたい、リーダーシップ力を高めたい、コミュニケーション能力を向上させたいなど、自分が望む成長に合わせて、自分なりの目標を設定し、それに向けて努力することが必要です。また、自分自身の強みや弱みを把握し、それに合わせたキャリアプランを立てることも重要だといわれます。

このコラムで考える「チームコラボレーションでの自己成長」は、上記の一般論よりもう少し小さなステップアップを意味しています。特に2020年から3年近く続いた「リモートワーク」という労働環境により、自己成長の機会が失われているかもしれないという不安を抱く人が多いといいます。米国の金融大手JPモルガン・チェース(JPMorgan Chase)のジェイミー・ダイモンCEOは、リモートワークによって若手スタッフが先輩や上司から学ぶ機会が失われ、人材成長の妨げになるとの主旨の発言をしています。

締切りが近づいてから気付くことは自己成長の機会を減らしている

チームコラボレーションによる自己成長のための小さなステップアップどころか、自分に割り当てられた仕事をこなすことで精いっぱいという状況もよく聞く話です。原因を突き詰めていくと、その仕事の締切りの直前に気付くことが常態化している場合も多々あるようです。オフィス勤務では、目の前にいる先輩が「そろそろ着手したほうがいいよ」と声をかけてくれますが、リモートワークになった途端、こういったコミュニケーションが激減しました。これまで以上に、自分で自分の締切り管理をする必要に迫られるようになったのです。

締切り直前に気付いたのでは、どうしても最後はやっつけ仕事になります。これはこれで「一夜漬けスキル」を磨くことができそうです。しかし、直前でなければ、その仕事についての多面的調査をしたり、いくつかの試行を実施したり、キチンと系統立てて仕事を成し遂げることができます。こちらのほうが自己成長の実感があるに違いありません。締切りが近づいてから気付くという環境は、明らかに自己成長の機会を減らしていると言えます。

締切りが近づいてから気付くという状況から抜け出す方法については、リモートワーク以前から、おおよそ4ステップを踏むことが良いといわれています。

最初は「リストアップ」です。まずは、締切日を確認し、その日までに何をする必要があるかをリストアップしてみることです。次に「優先順位付け」。そのリストを優先順位に従って整理し、最も重要なタスクから始めるようにします。

3番目が「タスク分割」。整理されたタスクをさらに小さく分割し、時間内に完了できるようにします。最後に「進捗確認」。タスクの進捗状況を定期的に確認し、必要に応じて調整するようにします。

プラカルは、自己成長を阻害する締切り直前に気付くという状況から抜け出すための機能をいくつか備えています。上記でいえば、素早く小さなタスクに分解する機能や、取組んでいるタスクのリアルタイム可視化機能などがそれに該当します。

タスクの優先順位を決める方法

「タスク分割」や「進捗確認」の機能はあっても、優先順位付けについては標準システム化が難しい領域です。タスクの優先順位を決める方法には、いくつかのアプローチがあります。例えば、以下のような方法があります。

● 不必要なタスクがないかを洗い出し、それぞれのタスクにかかる所要時間を設定する
● 売上への影響度を考慮して優先度を決める
● 各タスクに明確な締め切りを設け、期限も考慮する
● 重要度と緊急度という2つの要素で判断する
● タスクが完了した場合の価値と投入する労力によって優先順位を付ける

これらの方法は、ご自身が関わっている仕事やタスクにより選択すれば良いでしょう。優先順位を決めるためのフレームワーク(手法)もいくつか提起されています。興味があれば調べてみてください。

最後に、上記のアプローチ例のうちの「重要度と緊急度という2つの要素で判断」について、少しだけ取り上げてみたいと思います。

名著『7つの習慣』の第三の習慣は優先順位のこと

世界的に有名なリーダーシップ研究者が書いたベストセラー『7つの習慣』をご存じでしょうか。本書は1990年に初版が出版されて以来、全世界で3000万部を超える売上を記録し、今もなおベストセラーを続ける名著の中の名著です。日本でも累計200万部を超えているらしいので、とっくに読了されているかもしれません。

7つの習慣の第1、第2、第3の習慣は、自己克服、自制に関連した私的成功に関わる習慣であり、依存から自立へと成長するためのプロセスだとされています。この人格の土台の上に、チームワーク、協力、コミュニケーションなどの公的成功に関わる第4、第5、第6の習慣が成立します。最後の第7の習慣は、再新再生の習慣となっています。プラカルが目指すのは、個々人の自律と成長という土台の上にチームコラボレーションが成立する世界ですから、『7つの習慣』と似たところがあります。

実は、この『7つの習慣』の第三の習慣は「重要事項を優先する」ことがテーマとなっています。優先順位の話です。

『7つの習慣』によれば、私たちの全ての活動は、緊急度と重要度というに二つの軸によって四つの領域に大別することができます。緊急度とは、「すぐに対応しなければならないように見えるもの」であり、重要度とは「ミッション、価値観、優先順位の高い目標の達成に結びついているもの」のことです。

最も優先すべきは、緊急かつ重要な領域。例えば、締め切りのある仕事、クレーム処理、病気や事故、危険や災害などがこの領域に当てはまるとされています。一般的には「危機」と呼べる領域のことです。これが最優先タスクと考えて下さい。

一方で、最優先タスクだと錯覚して、実は緊急であるが重要でないタスク(例えば、多くの会議や電話、無意味な接待、突然の来訪など)に多くの時間を浪費する人もいます。『7つの習慣』によれば、この人たちは主体的ではなく、周りが決める優先度や期待によって振り回されることになるようです。

蛇足ですが、タスクを緊急度と重要度で整理するフレームワーク(手法)をアイゼンハワーマトリクスといいます。その名の通り、アイゼンハワー元アメリカ大統領が考案した戦略とテクニックに基づく時間管理方法です。この手法を用いて実行するアクション例を挙げてみましょう。

● 緊急かつ重要なもの:すぐに対処する
● 緊急だが重要でないもの:他人に任せる
● 重要だが緊急でないもの:自分で対処する
● 緊急でも重要でもないもの:捨てるか、後回しにする

前述の通り、プラカルが目指すのは、個々人の自律と成長という土台の上にチームコラボレーションが成立する世界。ただし、それはサービスシステム上に展開された各アプリケーションだけでは実現できません。『7つの習慣』で言及されているような、成功のための普遍的な原則を実行しつつ、それを支援する基盤としてプラカルをご利用されることをお勧めします。

この記事の執筆者
データ・アプリケーション
Placulマーケティングチーム
経歴・実績
株式会社データ・アプリケーションは、日本を代表するEDIソフトウェアメーカーです。設立は1982年、以来EDIのリーディングカンパニーとして、企業間の取引を円滑に効率化するソリューションを提供しています。1991年からは日本の標準EDIの開発やSCM普及にも携わっており、日本のEDI/SCM発展に寄与してきました。現在は、EDI/SCM分野のみならず、企業が所有していデータの活用についてもビジネススコープを広げています。ハブとなるデータ基盤提供を始めとして、さまざまな角度から幅広く研究・分析を行っており、その提言を通じて企業のDX推進を後押ししています。

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