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人事評価に直結しない目標管理OKR導入の意義

OKR⽬標管理

2024年08月02日

プラカルで実装しているのはOKR

プラカルは、他のチームコラボレーションツールと異なり、ユーザーの皆さんの「個人の成長促進」を設計のベースにしています。そのため、普段の仕事中でも、常に目的や目標を忘れないための機能を入れ込んでいます。

目的・目標を管理する手法やフレームワークはいくつか存在しますが、プラカルで実装しているのはOKRです。OKRは、Objectives and Key Resultsの略。OKRの標準的な日本語訳はないため、日本人も「オーケーアール」と呼んでいます。Objectivesは「目標」「達成目標」、Key Resultsは「主要な成果」「成果指標」あたりが日本語訳だとするなら、OKRは「目標と、その達成のための主要な成果」という意味になります。

よく似た目的・目標管理でKPI(Key Performance Indicators)がありますが、両者の違いは別コラムで書いていますので、そちらを参照してください。

プラカルは、日常業務において個人とチームを支援するタスク管理機能を備えていますが、この機能と連携するOKRが実装されており、この点がプラカルの他にはない大きな特徴のひとつとなっているのです。

人事評価と直結しない目標管理OKR

実はOKRは、人事評価とは切り離して運用するのが一般的です。OKRにおいては、すぐには実現できそうになくても、より高い目標を設定することが推奨されます。挑戦的な目標に取り組む中で、活発なコミュニケーションや、企業を成長させるアイデアなどが生まれる可能性があるからです。

一般的に、目標管理といえば、組織の上層部が意思決定を行い、その実行を従業員に指示するトップダウン方式が主流です。しかし近年、多くの企業が年功序列から成果主義へ、評価基準は時間から成果へとシフトしています。OKRの本質は、従業員の意見を取り入れるボトムアップ方式。従業員が「自ら最適解を考え、市場環境に適応するための手法」ともいえます。

「会社の成長のために」設定する目標が人事評価のための目標管理ですから、「個人の成長のために」OKRで設定する目標とは必ずしも一致しないことがあります。従って、OKRを成功させるためには、OKR以外の観点を利用した人事評価が重要です。もちろん、OKRの達成度を一定割合で人事評価に反映させる方法や、OKRの達成度とは別に個人のスキルや貢献度を評価する方法などもあります。

OKR導入の大きなメリットとして、KPIとの比較を書いた別コラムで以下の3つを挙げました。

● 組織やチーム全体で進むべき方向性を共有しやすい
● 業務内容と組織(チーム)目標を紐付けやすい
● 失敗を恐れずチャレンジできる文化の醸成ができる

上記以外にも、OKRには次の3つのメリットがあると言われています。

● 目標の透明性や共有性が高まること
● 組織(チーム)全体の方向性や優先順位が明確になること
● 変化に対応しやすい目標管理手法であること

OKRが「変化に対応しやすい」という理由は、定期的に目標や目的の見直しや調整を行うためです。プラカルがOKRを採用したのは、OKRがチーム目標の明確化と、チーム・個人の結束力向上に効果を発揮するだけでなく、変化に対応しやすいという側面があるからです。

OKRを導入する場合の目標設定例

人事評価に直結しない目標管理であるOKRを導入する際に注意すべきポイントはいくつかあります。大事なのは以下の4つくらいでしょうか。

● そもそも「人事評価」はOKR以外の手法で行うこと
● 目標と成果が明確であること
● 目標が組織(チーム)全体に連鎖していること
● 定期的に見直しや調整を行うこと

これらのポイントを押さえることで、OKRはより効果的な目標管理手法となります。では、OKRを実際に導入し、運用している組織(チーム)の目標事例がどのようになっているかを見てみましょう。

OKRの目標は、その名の通り、「O(Objective)」と「KR(Key Result)」の2つの要素で構成されます。Oは、「達成したいことや方向性を表す言葉」で、KRは、「目標達成のために必要な数値や指標」です。OKRの目標例としては、以下のようなものがあります。

■例1 マーケットで一番を目指す目標例
 O: 冷蔵庫メーカーでNO.1になる
  KR: 売上高を前年比150%にする
  KR: 市場シェアを30%にする
  KR: 顧客満足度を90%にする

■例2 販売を拡大する目標例
 O: 主力商品のアップセルを実現する
  KR: 主力の平均売上高を10%増やす
  KR: クロスセル率を20%にする
  KR: リピート購入率を30%にする

■例3 従業員の生産性を向上する目標例
 O: 1人あたりの月残業時間を10%短縮する
  KR: 月平均残業時間を40時間以下にする
  KR: 業務効率化のための改善提案を月に3件以上出す
  KR: 社員満足度を80%にする

OKRを導入している企業の事例

OKRは既にさまざまな組織や業界で導入されています。事例として引き合いに出されるのは、GoogleやFacebook、メルカリ、Sansan、ココナラ、dely、Hameeなどです。外資系企業や多国籍企業、スタートアップ企業などで多く使われる傾向にあります。OKRを導入している企業の事例を見ていきましょう。

■Google

説明不要の米国シリコンバレーのIT企業「Google」では、まだベンチャー企業だった2000年代初期にOKRの導入に成功し、世界中の企業に大きな影響を与えました。

Googleでは、達成可能と考えられる目標よりも高い目標を見据えた「ストレッチゴール」の設定を推奨しています。これは簡単に100%達成できる目標設定では、大きな成長は望めないと考えているからです。

70%達成できれば成功という考えをあえて示して、意欲的に挑戦できる体制づくりに成功しました。

■メルカリ

今ではフリマアプリの代名詞となっている「メルカリ」。東証プライム市場に上場し、連結従業員が2000名を超えるメリカリも、OKR導入に成功した企業のひとつです。同社では従業員数が100名に満たない初期のうちからOKRを導入し、個人と組織との結び付きを強化しました。

メルカリでは、週のはじめに進捗や優先度などを共有するチェックインミーティング、週の終わりにチームごとの成果物を出し合うウィンセッションを実施しています。

OKRが単なる目標設定ではなく、コミュニケーションツールとして活躍していると分かる実例です。

■Sansan

法人向けのクラウド名刺管理サービスでおなじみの「Sansan」(東証プライム市場)では、事業成長に伴ってOKRの設定に多大な時間を費やす点に課題を抱えていました。生産性の向上を重視した結果、目的不明瞭な現場の定量目標が増えてしまったのです。

そこで、各部門のチームプランを全社的なつながりとしてアクセスできる環境を構築し、個々のメンバーとの見える化を実現させました。

これにより事業スピードが早まり、柔軟な展開が求められるなかでも、事業成長に有効なプランを効率的に導けるようになったのです。

Sansanのように、OKRを導入したものの、運用途中で解決すべき課題が生じた例もあります。当然のことですが、OKRはすべての組織で成功する目標管理方法というわけではありません。とはいえ、プラカルでは、ユーザーの皆さんの「個人の成長促進」のためにOKRを利用していただきたいと考えています。

この記事の執筆者
データ・アプリケーション
Placulマーケティングチーム
経歴・実績
株式会社データ・アプリケーションは、日本を代表するEDIソフトウェアメーカーです。設立は1982年、以来EDIのリーディングカンパニーとして、企業間の取引を円滑に効率化するソリューションを提供しています。1991年からは日本の標準EDIの開発やSCM普及にも携わっており、日本のEDI/SCM発展に寄与してきました。現在は、EDI/SCM分野のみならず、企業が所有していデータの活用についてもビジネススコープを広げています。ハブとなるデータ基盤提供を始めとして、さまざまな角度から幅広く研究・分析を行っており、その提言を通じて企業のDX推進を後押ししています。

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